燃え

ドレスドール。防壁で守られた都市の中、都市の管理機構「システム」に見出され治安維持活動に従事する少女達のことだ。白河ユキノもまた二年前に指名され、現在は6段階ある階級のうちクラスVのドレスドールとして活躍している。幼馴染で恋人の北野ツカサにコーディネーター（メンテンナスなどを請け負う技術者）を担当してもらいながら、日々犯罪者や外敵との治安維持活動に従事していた。2人は協力し合いながら慌ただしくも幸せな日々を送っていた。しかしある日、ツカサのもとへ「システム」から高度なメンテナンスを行う権限が与えられてから、その日常は軋んで壊れ始める。任務から帰ったあと様子がおかしいユキノ。ツカサは権限を使い、戦闘報告モードという無意識下のユキノ自身の口から何があったのかを報告させる機能を使い真相を知ろうとする。それが2人の関係に大きな影響を及ぼしていくとは思いもよらずに……。