扉を開けたら二〇が立っていた【ヒロインパラダイス】
風俗が趣味のデブでモテない底辺フリーターの主人公。今夜も気になった風俗嬢を指名して、いつもどおりの夜を過ごすつもりでいた。ところが――チャイムの音とともにドアを開けた瞬間、思考が止まった。そこに立っていたのは、かつての同級生。強気な物言いと鋭い目つきで誰をも寄せつけず、それでいてピンクのツインテールをなびかせながら廊下を歩く姿は教室でいつも眩しすぎた――中野二〇。あの頃の彼女は、誰の助けも借りずに四人の妹たちの面倒を見て、料理も身だしなみも完璧にこなして、弱みなんてひとつも見せなかった。そんな女が、なぜこんな夜に、こんな場所に立っている。元同級生だった自分のことを、果たして覚えているだろうか。覚えていたとして、それは――救いになるのか、それとも。