P＆I

科学と魔法が融合した現代世界――名門・セレノア魔法学園の2年生アイリスは、重力魔法を操る‘学園最強’の少女。凛とした美貌と圧倒的な力を持ちながら、男子生徒による度重なる悪戯の標的になっていた。きっかけは、体育の授業中に起きた「ポロリ事件」。仕掛け人だった少年・マグは、悪意ではなく軽い悪戯心からの行動だったが、それが彼女に与えた影響は大きく、事件後も周囲の視線は彼女の‘身体’ばかりを追うようになってしまう。

「ねぇ……さっき、なんで私の方、見てたの？」白銀の髪、儚げな微笑み。どこか病弱で、でも誰よりも美しい――白雪沙良。彼女が何気なく見せる仕草や言葉は、クラスの男子たちの心を揺らしていく。秋の文化祭、クラスで決まったのは「メイド喫茶」。沙良の「……やってみたい」という小さな一言は、教室を一瞬にして沸かせた。

銀髪と透き通る瞳を持つ、美しすぎる転校生・白咲エリカ。明るく人懐っこい性格で、たちまちクラスの人気者となった彼女だったが──その存在は、学園の空気をわずかに、しかし確かに歪ませていく。突然のスカートめくり。それは偶然に見えた小さな出来事だったが、クラスメイトたちの視線は、徐々にいやらしい色を帯び始めていた。そして──

「……マジで誰も引っかかんねぇな」渋谷・ハチ公前。軽い気持ちで‘スカウトごっこ’をしていた若い男たちの前に、ひとりの少女が通りかかった。白咲エリカ。かわいらしい顔と、それに似つかわしくない豊満な胸に、彼らの目が止まる。「芸能人かと思ったけど……一般人だよな」「これは、声かけるしかねぇ」

セレノア魔法学園――数多の魔導士が集うこの名門校に、誰もが一目を置く少女がいた。その名は、アイリス。鋭く研ぎ澄まされた魔力、誰もが目を奪われる美貌、そして揺るがぬ気高さ。すべてを備えた彼女は、まさに‘学園の象徴’と呼ぶにふさわしい存在だった。だが、強さゆえに近寄りがたく、正義感ゆえに、時に煙たがられることもあった。